Manufacturing Program(以下MF Program)とは、個人個人の滑りのスタイルに合わせたオーダーカスタムバインディングの製作プログラムです
近年、滑りのカテゴリや目的が細分化され、パウダー用のスワローテール形状や、カービング用のハンマーヘッド等、それぞれに特化したスノーボードに乗るというコアユーザーが増えてきています。
一方で、バインディングはボードほどの細分化はされておらず、硬さやフィット感等を好みに応じて選んでいる方がほとんどではないでしょうか。
ただ、ここまで一つの滑り方に特化していった場合に、本当にバインディングは今のモデル数で対応できているのでしょうか。
また、スイッチで滑らない事を想定した板が存在している中、バインディングは左右同じ形状、特性で良いのでしょうか。
もっと細かく個人の滑りの特性や好みに応じたバインディングができれば、滑りはもっと進化していくのではないでしょうか。
そんな興味や疑問からFLUXはこのプログラムははじまりました。
現状としてはテスト段階であり、試行錯誤を繰り返しながら完成形へと向けて歩を進めています。
24-25シーズンに向けてMF PROGRAMとして発表した2つのモデルは、形状だけでなく使用する材料によっても乗り心地が変わってくるという事を知っていただきたく、素材にフォーカスしています。
FLUXはベースプレートやハイバックに、主にナイロンという素材を使用しています。
ナイロンという素材は軽さと耐久性に優れる反面、単体ではスノーボードに効率よく力を伝えるバインディングの素材としては若干物足りない面があります。
ですから、スピードがでても反応の良いバインディングを作る為に、グラスファイバーをナイロンに混合させて剛性を高めています。この混合率によって剛性が変わり、より反応の良いモデルが作られていきます。
ただ、このグラスファイバーという素材は剛性をあげるのには優れていますが、ナイロンよりも比重が高い為、硬くしようと混入量を増やせば増やすほど重くもろくなってしまうというデメリットがあります。
そこで登場するのが、カーボンファイバー(炭素繊維)という素材です。
FLUXはナイロンにグラスファイバーを混合した材料と同じ剛性、かつ耐衝撃性を向上させたオリジナルのカーボンファイバーグレードを日本で作製しています。それはグラスファイバーを混合させたものと比較すると24%の軽量化した優れたものになっています。
このカーボンファイバーを混合させたナイロンを、今回のMF PROGRAMの両モデルでは、ベースプレートとディスクプレートに採用しています。
より高速でのカービングやジャンプをするときに、効率よくスノーボードに力を伝える強度を保ちながらも、軽量で取り回しがしやすいバインディングに仕上がっています。また、リフトに乗っているときや、バックカントリーでのハイクアップ時に少しでも負荷を減らしてくれます。
更に、今回の両モデルは、取り付けビスに通常のステンレスではなく、チタンを採用しています。こちらも高強度で軽量な素材であり、小さなパーツではありますが、可能な限りの軽量化を図っています。
このように、素材にフォーカスをした特別仕様のCV-LTD MF-03とSR MF-04は、通常のCVとSRとの乗り味もより反応の早いモデルへと仕上がっています。このカーボンファイバーという素材で無ければ味わえない、キレのある乗り味を是非お試しください。
CV-LTD MF-03
Size: S, M, L
Price: 70,400円(税込)
[CROSS][PIPE][CARVING][BANKED]
乗りこなした先に見える世界があります。
個々の滑りに合わせたカスタムバインディングの製作を目的としたFLUX Manufacturing Program第3弾。
CVをベースに、ベースプレートとロータリーディスクにレスポンスと軽さを兼ねそろえたカーボンブレンドを、取り付けビスに軽量なチタンビスを採用した特別仕様です。
また、通常のフットベッドより4mm高さをあげたBoost FootOn採用により、さらにクイックな切り返しと、安定したエッジングを可能としています。
より剛性と軽量化をはかり、更なるレスポンス向上を実現しました。
このレスポンスを動きにくいと感じて諦めるか、それとも乗りこなせるように自らをアップデートしていくか。
どちらを選ぶかで、その先に見えてくる世界が大きく変わってきます。
SR MF-04
Size: S, M, L
Price: 63,800円(税込)
[FREERIDE][POWDER]
繊細かつ大胆に。
個々の滑りに合わせたカスタムバインディングの製作を目的としたFLUX Manufacturing Program第4弾。
今回はバックカントリーでのハイクアップ時の軽さと、急な雪質変化やスティープな斜面でも対応しながらも、気持ちの良いターンを切れる。そんなバインディングを目指してライダーの五十嵐黎の意見を参考にしながら製作されました。
基本となるモデルはSR。そこに軽さとレスポンスを追求すべくカーボンブレンドされたベースプレートにカーボンディスク、チタンビスを採用しました。
また、通常のSRよりも薄いFootOnを採用しより雪面の状態を足裏で感じ取れるようにしました。
カーボンブレンド特有のレスポンスとダイレクトな足裏感により、通常のSRよりもスティープな斜面や切れ味するどいカービングを求める方にむけたバインディングに仕上がっています。
まだまだ始まったばかりの本プログラムですが、近い将来、スノーボーダーそれぞれのライディングスタイルに合わせたカスタムオーダーバインディングをお届けできるよう進めてまいります。
どうぞご期待ください。