今までに、バインディングが硬くて動きにくいと感じたことありませんか?
FLUXは同じバインディングでもセッティングを調整することで、動きやすさを変えることができます。もっと後ろ膝を内側に入れたい、グラトリするときにもっと動きやすくしたい、はたまた高速時の安定感をだしたり、大きなジャンプをするときに力を伝えやすくしたりなど、好みや目的に合わせたセッティングが可能です。
先日までスノーパークイエティ(静岡県)にておこなっていた試乗会で、モデルを変えずにセッティングを変えて試乗してみていただいたところ、非常に好評だったのでここでご紹介したいと思います。
今回はアンクルストラップの取り付け位置で滑りが変わりますよというお話です。
上記2枚の写真をご覧になって、左右のバインディングの違いがおわかりでしょうか。
アンクルストラップの取り付け位置をそれぞれで変えていて、左側は下の穴に取り付けており、右側は上の穴に取り付けています。
なんか見た感じそんなちょっとの変化で何が変わるのって思われるかもしれませんが、このちょっとした差で動きやすさやレスポンススピードが大幅に変わってきます。
下が実際に取り付け位置を変えて、どれだけ後ろ膝が内側にはいるか試してもらった写真です。
左側の写真が後ろ足のアンクルストラップを上側の穴に取り付けたバインディングで、右側の写真が、後ろ足のアンクルストラップを下側の穴に取り付けたバインディングです。
右側の写真の方が右膝が入り、低い姿勢を取れているのがわかりますでしょうか。
これは何故かというとアンクルストラップの取付位置を変えることでブーツを抑えるポイントが変わるからです。
出荷段階では上側の穴にに取り付けています。こちらは足首上部を締め付けていて、少しの動きで力を板に伝えることができますが、可動できる範囲が狭まります。
それを下側の穴に取り付けると、足首から甲側にかけて締め付ける形になります。
その結果足首上部にかけて遮るものが無くなり、より可動できる範囲が広がります。一方でレスポンスは若干失われます。
これはどちらが優れているかという事ではなく、使う人それぞれの用途、目的、レベルに合わせて選べるという事です。
簡単に以下にまとめてみました。
【取り付け位置別効果】
■上側取り付け(出荷時)
ストラップで抑える位置:足首上部を締め付け
期待できる効果:少しの動きで力を板に伝えることができる。
高速域での安定性、ハイオーリー、回転数アップ、ランディング時の安定性等が向上します。
■下側取り付け
ストラップで抑える位置:足首から甲側にかけて締め付け
期待できる効果:可動範囲が広がり、膝を内側に入れやすくなる。
低速時にバランスを取りやすくなり低速滑走での操作性が向上する。
ツリーランでの操作性向上や、グラブやグラトリでのスタイルをだしやすくなる。
どちらもメリット、デメリットがありますが、こちらは左右それぞれの内側、外側をともに同じ位置に取り付けた場合の効果をまとめています。
ですから当然、外側は上につけて、内側は下につけるといった取り付け方法も可能です。
こうすると、外側には力を伝えやすく内側には動きやすくなりますから、ターン時やオーリーやプレス時に力を伝えやすく板をしならせやすくなります。一方で内側への可動域は広がりますので、低速時の操作性や内側に膝を絞り込みやすくなります。ある程度のスピードを出しながらもスタイルにこだわりたい方におすすめのセッティングです。
これ以外にも左側と右側をそれぞれ違う取付位置にしているライダーもいます。
本当にそれぞれの理想の動きに合わせてセッティング可能ですから、是非様々なセッティングをお試しいただき、皆様に最適なセッティングを見つけいただければと思います。
今回はアンクルストラップの取り付け位置という調整方法でしたが、FLUXにはまだまだ多くの調整可能箇所があります。また機会を見つけて他の調整方法についてご紹介させていただこうと思います。